人間の本質をえぐる映画「ディヴァイド(The Divide)」
今さっき、この映画を見て記憶があいまいになる前に、ブログに書き綴ろうと思いキーボードを叩いてます。
最近、重い系の映画しか見てないなぁと思いつつも、次見る映画もまた重いのをチョイスしてしまう気がします笑
年齢を重ねていくと、人間模様がメインの映画に惹かれてしまうんですかね...
ハッピーエンドも良いけど、人間の裏の部分が見え隠れする映画だとやけにリアリティを感じてしまいます。
最近だと、
とか、
だったり。
この映画は、特に大きな賞を受賞したり、超大物俳優を起用したりはしていません。
言い方が悪いですが、演技力はあるけど知名度はそこまで高くない俳優陣を起用しています。
なので、俳優のキャラクターに左右されず、よりリアリティを感じるまま鑑賞できることが最大の楽しみかと思いました。
では、映画の詳細に入ります。
作品情報
公開年 :2011年
原題 :The Divide(訳:分割)
上映時間 :112分製作
国 :アメリカ・カナダ・ドイツ合作
監督: ザビエ・ジャン
あらすじ
突如戦闘が始まり、そのアパートの一部住人はアパートの地下(シェルター)に逃げ込む。
義兄弟と兄の友人の若者3人、弁護士とその婚約者の男女、母親と幼い娘・ウェンディ、黒人の中年男性、そしてアパートの管理人の9人。
シェルターは管理人が作ったもので、食糧や水が備蓄されていた。
シェルターの外に出たがる者もいたが、管理人に止められる。
やがて謎の侵入者たちが現れ、ウェンディがさらわれる。
銃を持ち、防護服を着た侵入者のひとりを管理人が倒すが、防護服を脱がせてみると、それは普通の黒人男性だった。
そして、若者の一人が侵入者の防護服を着て、外に出てみることになった。
シェルターのドアの向こうには、ビニールに覆われた通路と謎の実験室があった。
実験室には防護服を着た人間が数人と、実験材料にされたような子供たち。
その中にはウェンディの姿も・・・死んでいる?
存在を気づかれた若者は、防護服の人間たちに追われ、シェルターに逃げ帰る。
外の状況は、結局なんだかわからないまま。
そしてその後、いきなり、シェルターのドアが外側から溶接される。
大人8人は、シェルターに完全に閉じ込められた。
閉鎖された空間の中、食糧や水は残り少なくなっていき、8人の関係や人格は徐々におかしくなっていく...
登場人物
この作品の中心的人物。過去に薬物中毒に陥ったことがある。
弁護士のサムとは婚約関係にあるが二人の間には溝がある。
また、他の映画やドラマにもぽつぽつ出ている女優さんです。
サム(イヴァン・ゴンザレス)
エヴァの恋人。弁護士をしている。
エヴァの事を愛していて婚約もしているが、二人の関係は微妙な状態。
登場人物が住むアパートの管理人。
この映画の舞台となるアパートの地下(シェルター)を作った本人。
マイケル・ビーンは結構有名ですね。多くの映画に出演しています。
ジョシュ(マイロ・ヴィンティミリア)Wikipedia
エイドリアンの兄。防護服を着た謎の兵士がシェルターに侵入した際に、手に入れた防護服を着て、連れ去れた少女の安否を確認しにいく。
映画の後半では、人格が破綻し狂った行動にでる。
この俳優さんは海外ドラマで人気になった「HEROES」で主演をしています。
エイドリアン(アシュトン・ホームズ)Wikipedia
ジョシュの弟。最後までまともだったかも。
中盤で、エヴァと良い感じになる。それを見てしまった恋人のサムはどんな行動にでるのか...
ドラマがメインの俳優さんみたいです。
ボビー(マイケル・エルグランド)Wikipedia
この男が、後半は
になります。
ジョシュの友人ですが、後半は友人ともども狂います。
なぜ、こうなってしまったかが気になる方は本編を見よ。
デルヴィン(コートニー・B・ヴァンス)Wikipedia
アパートの住人。シェルターに逃げ込み運よく生き延びる。
アパート管理人のミッキーの秘密に迫り、シェルター生活が狂う発端を作り出す。
ちょい役で出演しているけど、ドラマの「アメリカン・クライム・ストーリー/O・J・シンプソン事件」 エミー賞主演男優賞を受賞している演技派。
マリリン(ロザンナ・アークエット)Wikipedia
謎の兵士たちに、娘のウェンディをさらわれた母。
自分の全てだった娘をさらわれたショックから狂い始める。
さらに、この人は後半から
こうなります。
R15指定も納得です。
ちなみに、リュック・ベッソン監督の名作「グラン・ブルー」に出演しています。
ウエンディ(アビー・シックソン)
この中央に映っている子供...
連れ去られたあと、次に映るときには、
こうなります。
かなり衝撃的です。
これ以上は語りません。実際に見るとエグさが伝わります。
予告動画
感想
口コミなど見るとそこまで評価は高くありませんが、
ここ最近で、
『人間は極限の状態に追い込まれたらどういう行動に出るのか』に迫った映画に関しては見ごたえがあると思います。
さらに、ラストシーンに考えさせられるものがあるかと。
様々な、裏切り、疑い、恐怖を体感し、それをくぐり抜け得たものは何だったのか...
もし、あの場面で違う選択をしていたら....
最後の選択は間違っていなかったのか...
こんなことを考えさせられる映画になっていると思います。
ブログでネタバレまで書きたいくらいですが、不思議なもの静かさで、たんたんと進んでいくストーリーは実際に見ないと伝わらないと思いここで留めておきます。
きっと、あっという間の約2時間を体感できるのではないでしょうか?
有名な賞を受賞した作品や話題になった映画も、もちろんわたしも好きです。
しかし、今回の映画の様にそこまでスポットを浴びない作品でも人を惹きつける力があるんだと再認識させられました。
最近の映画に物足りない方はご鑑賞してみては。