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異例の作品 低視聴率にも関わらず各賞を総なめ!『それでも、生きてゆく』

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私は、平日に有給を取って、映画やドラマを見るのが最高のリラックスとしています。

 

有給を取ると職場の後輩には、「有給でどこに行ったんですかー?」と聞かれますが、毎回「イエ(家)。」と答えるのに、

毎度「有給でどこに行ったんですかー?」と聞いてきてくれる優しいポンコツ後輩を持つ kou です。

皆さんも、何度も見たくなる映画やドラマ、アニメがあると思います。

私も、年に何回か無性に見たくなる映画、ドラマ、アニメがあるんです。

 

今回は、私が何度も見たくなるドラマを紹介して行きたいと思います。

 

突然ですが、普段の生活を送っている中で「少年犯罪」について深く考える機会はありますか?

ニュースなどで耳にしますが、日本の「少年犯罪」の定義としては...

少年法2条1項に定義されている少年、すなわち20歳に満たない者(男女とも)が犯した、または犯したとされる犯罪に対してこの言葉を用いる。

法務省が発行する犯罪白書では、殺人と強盗を「凶悪犯」としている。一方、「警察白書」では、殺人強盗放火強姦を「凶悪犯罪」としている。

少年法により、成人とは違った特別の措置が講ぜられる(2007年(平成19年)11月1日改正)。

家庭裁判所の審判の結果により、不処分、保護観察、児童自立支援施設、少年院、少年刑務所から、最もふさわしい処分が選択される。特に凶悪な場合は、逆送が行われ検察官により起訴され、地方裁判所にて刑事裁判として執り行われる。

 

少年犯罪 - Wikipedia

 

そして、「少年犯罪」と切り離せないのが「少年法」です。

 

少年法」の定義は...

未成年者には成人同様の刑事処分を下すのではなく、原則として家庭裁判所により保護更生のための処置を下すことを規定する。ただし、家庭裁判所の判断により検察逆送し刑事裁判に付さしめることもできるが、その場合においても不定期刑量刑の緩和など様々な配慮を規定している(51条、52条、58条、59条、60条等。少年保護手続の項目も参照)。なお、少年に対してこのような規定をおくのは、未成年者の人格の可塑性に着目しているためとされている。

 

少年法 - Wikipedia

となっています。

 

この、「少年犯罪」と「少年法」を題材として、殺人を犯してしまった少年とそれを取り巻く人間、被害者家族。そして、加害者家族の人生を描いた作品が、

 

それでも、生きてゆく

 

です。

 

放映当時は「暗い」、「面白くない」と視聴率は振るわず平均1桁を連発したのも関わらず、その年の日本放送映画藝術大賞をはじめとする各賞を総なめにした異例の名作です。

 

登場人物の相関図

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あらすじ

15年前に妹を友人に殺された深見洋貴(瑛太)。父・深見達彦(柄本明)を嫌った母・深見響子(大竹しのぶ)は、家を出て婿養子に行った下の弟(田中圭)の元で暮らしていた。洋貴は残された父と湖のほとりで釣具屋を営んで暮らしていたが、父が胃がんであることが判明し、余命幾ばくもない。

ある日その釣具屋に場違いな若い女性が現れる。遠山(満島ひかり)と名乗るその女性はいつのまにか洋貴と行動をともにしていた。そして、父が包丁を持って暴れた、と弟が車で父を送ってきた。

父の介抱を遠山に手伝ったもらった洋貴は、ファミレスで遠山と夕食をとるが、食事前に唐突に15年前の事件のことを語りはじめ、遠山から「おかしい」と非難される。

翌朝、ふたたび父の姿が消え、包丁を持って電車に乗ろうとし、警察に任意同行されていた。父を迎えに行くと、15年前に亜希を殺した犯人・少年Aの居所がわかった、あいつを殺さないといけないと喚く。

そして加害者側の家族も苦しみの中にいた。殺人を犯した当の本人・三崎文哉(風間俊介)だけは少年院出所後、名前を雨宮健二と変えて別に暮らしていたが、父(時任三郎)と母(風吹ジュン)は形式上離婚し、引っ越しを繰り返していた。

しかしどこへ引っ越してもいつのまにか密告が入り、「殺人犯の家族」ということが周囲にバレて父は転職を繰り返し、娘の遠山双葉も交際相手に一方的に別れを告げられる。

そんな中、深見洋貴の父・深見達彦が復讐を思い描きながら亡くなった…

 

ここから、さまざまな展開が進んでいきます。

 

感想

 テーマとしては重いです。でも、劇中で繰り広げる瑛太さんと満島ひかりさんの演技が独特の空気感を出して、時には笑ってしまうような場面を作り出します。

 

また、他の出演者の演技が鬼気迫るものがあり、食い入るように見てしまいました。

特に、大竹しのぶさんの演技には、誰もが胸を締め付けられると思います。

 

何年経っても被害者家族の傷は癒えない。謝られても死んだ人間は帰ってこない。

何で被害者が苦しい思いをいているのに、加害者家族たちは何も無かったように幸せにしてるの?

 

このような台詞がありました。この、言葉を聞いた加害者家族はどうするのか。

ドラマを見ていくと、加害者家族たちが今までから現在までどのような生活をしてきたかが解ってきます。

 

また、被害者家族役である瑛太さんと、加害者家族役の満島ひかりさんの二人はどうなっていくのか?

 

最後は、もしかしたらスッキリしないかも知れません。

ただ、全て見終わった後には、自分の中で新たな発見があると思います。

 

このドラマを見た当時は、私がちょうど転職をした時でした。

新たな土地、新たな職場。これから始まる新生活に対する期待や不安を感じていた時期でした。

 

その時、たまたま自動録画で録っていたこのドラマを引越しの荷解きをして一段落した時に見たことを昨日のように覚えています。

 

第1話を見終わった時には、やはり「暗いドラマだな」と思いました。しかし、自然と次の回を見たいと強く感じていました。

 

そして、進む新生活とリンクしてこのドラマも最終回を迎え、見終わった時に自分の中で希望と勇気が生まれました。そのおかげで、仕事で悩んだ時にも前向きに頑張れたのかなと思います。

 

今では、現在の仕事や職場が本当に大好きですし、転職して良かったなと心から思いながら過ごしています。ある意味、そう思えるのもこのドラマのおかげかも知れません。

 

題材としては少年犯罪がメインですが、もし、職場や人間関係に悩んでいる方がいたら、ぜひ見てみてください。自分の悩みなんてちっぽけなんだと思えるかも。

 

そして...

私はこのドラマを見て、日本のドラマの価値観を完全に変えられました。

 

主題歌

そして、劇中で流れる小田和正の「東京の空

 

 

この曲で無かったら、このドラマはここまで感動を呼ばなかったかもしれません。

 

東京の空

東京の空

 

 

監督は、Mother (テレビドラマ) - Wikipedia東京ラブストーリー - Wikipedia

を手がけた、坂元 裕二 監督です。

 

監督、出演陣、音楽、制作スタッフ、全てが重なり合ってこのドラマが完成していると思います。

 

重いテーマですが、ご興味あれば是非!

 

 kou でした。